今日の一言:18(博士号)
博士号を取得して2年ほどが過ぎました。5年一貫博士課程を1年オーバーしての取得でした。苦労はしましたが院生時代の様々な経験は今に生きていると実感します。
修了後必ずしもそれまでの専門分野に完全に合致する職につけるとは限りません。現に私は土木に関してまだまだ知らないことだらけです。その中で、鷲田清一「哲学の使い方」より心に響く文言があったので記しておきます。
『博士号は、ふつうそう考えられているように、限られたある専門分野において精緻な研究をなしとげたことに対して授与されるものではない。それはある仮説を一定の科学研究の方法に則って推論・実証したことによって、以後いかなる主題においても同様の精緻な推論・実証ができるという、そのような技倆の認定として授与されるものである。だから専門分野以外の領域を「専門ではありませんので」と言って斥けるのは博士として失格である。博士号というのは本来、この分野に限ってなら何でも知り尽くしているということに対してではなく、いかなる未知の分野においてもそれに相応しい科学の方法を用いて確かな探究ができるという一般的能力に対して賦与される称号なのである。』
学問に対しての態度として、博士号を持つものとして心がけたいと感じました。